夜の月
それからは俺は無音だった。
すると後ろからすごく小さな声が聞こえてきた。
「...うっ、」
心なしか少し苦しそうな声だった。それに反応した翡翠は、顔を歪めてその子を起こそうとしていた。
「おい、大丈夫か?」
顔は歪めているものの声は聞いたことないくらい優しい声で問いかけていた。
だが、それに反応する訳でもなくただ苦しそうにしてるだけのその子を見て、俺は確信した。
「翡翠」
「なんだ」
そんなに睨まなくても、。
「熱があるんじゃないですか?その子。顔がさっきから真っ赤です。汗もすごいですし、」
と俺が言ったことを確かめようと翡翠はその子を見て、額に手を当て、さっきよりも眉間にシワがよった。
「チッ、仁。急げ。」
「分かりました。」
さっきよりもスピードをあげて倉庫に向かった。