好きです、先輩。別れてください
バラの花びらの色がオフホワイトの中でいいアクセントになっている。


パンケーキもおいしそう……


無意識にじっと見つめていたみたいで、先輩はふっと笑ってフォークを差し出してくる。


いわゆるあ〜んっていうやつ。




「どうぞ」


「じ、自分で食べれますよ……?」


「それじゃあつまらないでしょ?」




でた!たまにでるいじわるバージョンの先輩!


つまらないって……、私は心臓が壊れそうだよ。




「い、いただきます……」




髪がかからないように片手でおさえて、ぱくっとほおばる。


恥ずかしい、恥ずかしいけど……




「おいしい!…です」


「そっか、ならこれ頼んでよかったよ」


「はい!」




やっぱり私はふわって笑う先輩が好き。


見てるこっちも幸せになれる笑顔が。



それから、さっきまでのぎこちなかった時間が嘘のように楽しい時間が続いた。


このあと待っている別れ話は見て見ぬ振りをした。


先輩の笑顔をまだ見ていたかったから。
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