竜の国
8
「ふんっ。」
二人とも綺麗にハモって
そっぽを向いた。
実はいいコンビなんじゃ?
「こいつは俺のなの。
竜の寵愛を受ける
“黒銀の者”なんだから。」
レイヴァールが
伸ばしていた右手を引く。
「俺が見つけて拾ってきたんだ。」
レグザールが左手を掴む。
拾って・・って
あたしは犬猫か?
いやいや
百歩譲って
いま気にするとこはそこじゃない。
珍しい玩具を取り合う
このデカイ子供たちを
どうにか宥めすかさねば。