響け!シャガのクレッシェンド
アントーニョは渋々といった様子で馬車に乗る。馬車がゆっくりと動き出した。



数分後、市役所の前で馬車が止まる。レオンハルトたちは馬車を降り、市役所の中へと入る。市役所の中は人で混み合っていた。

「整理券番号取ってきます」

カナタが機械へと歩き、整理券番号を発行する。椅子に座って待つこと数十分、窓口にいる女性が番号を呼んだ。

「こんにちは。今日はどのようなご用件ですか?」

「あの。僕の従兄弟がメレ国で働いているんです。その働いてる場所を知りたくて……」

カナタがそう話すと、女性の顔から表情が消える。そして淡々とした口調で言った。

「申し訳ありませんが、個人情報ですのでーーー」

「おい!!カナタの従兄弟だっつってんだろ!!さっさと教えろ!!」

アントーニョが手足を動物のものに変化させようとする。レオンハルトはそれを手で制し、女性に笑いかけた。

「お騒がせして住みません。ところで、私の方を見てくれませんか?」

「えっ?」
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