青い青い空



「どうして笑うの?」

「嬉しいんだ。理由がわかって」

「何の理由?」

「苦しそうな顔で虹を見てただろう?」

「……ほんと、よく見てる」

「君の苦しみは、僕にはわからない。わかってはあげられない」

「わかって欲しいなんて思ってない」

「でも、困った時は僕がいるから」

「窪谷……」

「だから、遠慮なんてすんな。笑って誤魔化すな。わかった?」



 クスクスと笑う彼女を小突くと、小さく「はーい」と返ってくる。

 どうして笑うのかと聞いたら、「だって照れてるから」と言うから。誰がだと、耳を赤くしながらもう一度ど突いた。



 こうして二人で過ごす放課後が、窪谷 芹――僕にとっては、他の何にも代えがたい宝物だった。





【AOI BRUE SKY 4】
< 152 / 650 >

この作品をシェア

pagetop