青い青い空
『kisaburo SeyA』
『――は? 冗談でんなこと言っていいと思ってんのかよ』
六年経っても鮮明に覚えている。
君が死んだと、言い広めるクラスメイトに殴りかかったのを。
君と生きた、色鮮やかな日々を。
……君を想って、泣いた日々を。
「もしかして、窪谷くん? 窪谷芹くん?」
それは、七回忌の時。彼女がいなくなっても無慈悲に青く輝く綺麗な空を眺めていた時だ。彼女の父親に声を掛けられたのは。
彼女は誰にも――家族にさえ、自分の病気のことを話していなかったそうだ。
「今でも覚えているよ。あの子があんな風に……心から楽しそうに話すのを、僕は初めて見たから」
彼は、一枚の写真を僕に見せた。
それは、僕の故郷――何の変哲もない田舎の空の写真だ。飛行機雲が、空を分けるように走っている。
「一生の宝物だと言っていたよ」
君のおかげで、青い空を初めて見たとね。