青い青い空

page.24 夜の雨、甘い温度




 その日の仕事を終えたのは、フルタイム労働の時間をとっくに過ぎた頃。

 コンテストの分類スペースである資料室の一区画――その一番上に置いてある『武家屋敷 橙利-T()ori bukeyasH()I()K()I()-』と書かれた差出人の封筒を一度視界に入れ、パチンと部屋の電気を落とす。

 部署へと戻ると、扉のガラス窓から見える室内の明かり。一度大きく息を吸って……止めた。


「お疲れ様です」


 ガチャリと扉を開けるも、返ってくるのは沈黙だけ。無駄に入れた気合いは、安堵のため息とともにゆっくりと吐き落とした。


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