青い青い空

page.30 アイスキャンデー、青色のシャツ




「――青崎さん」


 たとえ関係があろうとかなろうと、この状態の彼らを放っておく訳にもいかず、話を聞こうとした時だ。嫌な声に呼び止められたのは。

 振り返ったそこにいたのは、私が部署内で最も苦手とする先輩。


「仕事をさぼって、何をしているのかな」


 そんな彼は息を切らしながら、まるで鬼の面でも着けたような顔で囁いた。

 容赦のない怒りに震えていると、隣で弟の同級生たちまで震え上がっていた。


「お話し中に割り込んで申し訳ありませんでした。うちの者に何か?」


 そこでようやく、人がいることに気が付いたのだろう。慌てて甘いマスクに戻したが時既に遅し。聡明なうら若い衆は、そんなまやかしに騙されることなく。


「なっ、なんでもありません!」

「すみませんでしたー!」


 と、男の子たちは足早に立ち去っていった。


「失礼すぎないか、あいつら」


 それが素直な反応だとは、とても口が裂けても言えなかった。


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