青い青い空
page.35 彼の償い、彼の願い
「ふうん、そっか」
野田のおかげで無事にイベントは終了し、雨が降り続いていたその週明け。午前休を取り、雪ノ平もとい龍ノ平快慶の元を訪れていた私は、つい先日保留にした【青い空】の続きを打ち明けていた。
「すみません。何卒他言無用でお願い致します」
「うん。個人的に興味があっただけだし」
そう言うと、彼は何個目かの茶菓子に手を伸ばし、うーんと悩ましげに天井を仰ぐ。
「なんか不思議。だってオネーサン、別に親しかったわけじゃないんだよね?」
「はい。特には」
「それなのに、なんでわざわざオネーサンをモデルに使ったのか。たまたま目にとまったからって線も、勿論あるだろうけど」
「一石さんは、その話を見せてくださった時、遺書のようだと仰っていました」
「だろうね。僕でもそう思う。だからイックンは、オネーサンに何としてでもその話を読ませないとと思ったんだろうし。それが、イックンなりの償いだったんだろうしね」
「……償い?」