青い青い空

page.38 伝わる体温、図々しい思い




 花の金曜日。静まり返った部署内で、一度時間を確認しようと机の上に置いてあるスマホに手を伸ばす。一時間ほど前に、一通の通知が来ていた。


 宵:
《いちいち人の飯の心配すんな
 今日は父さん帰ってくんだよ》


 実の親だからか、そして男同士だからか、二人が気兼ねなく話している声をよく聞く。


(そっか。今日は広夜(ひろや)さんいるんだ)


 私は、義父のことが少し苦手だ。苦手になるきっかけが特にはっきりとしているわけではないが、仕事人間で口数の多くない義父と、あまりコミュニケーションを取ることがなかったからだろう。

 そして義父も、同じように私が苦手なのだと思う。態度を見ていれば誰でもすぐに気付くほどに。


 時計を確認すると、19時を回ろうとしていた。夕食は、済ませたかその最中だろう。仕事も終わっていないし、このまま会社に泊まるというのもアリかもしれない。

 大きく、ため息を落とした。


「まさか、一週間ずっと続くとは思わなかった」


 何がか。それは勿論、由良野による青崎いじりである。


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