青い青い空

 そして、今ばかりは本当にベストタイミングな助け船をありがとうと感謝しながら、部屋に残っている一石に頭を下げた。


「それでは、お先に失礼します」

「後で絶対に来てくださいね! 酔った由良野さん介抱するの面倒なんで!」

「へいへいわかったわかった。お疲れさん」


 手の平で適当にあしらう一石を最後に、「うーちあげ~、うーちあげ~」と、楽しそうにしている新堂の背中を眺めて、不意に気が付く。彼とは、十近くも年が離れているのだと。

 どちらかというと弟と年齢の近い彼を、そういう対象として思うには少し時間が必要かもしれない。ドキリとはしても、かわいらしさや微笑ましさが上回るからだ。私だけがそうなのかも知れないが。


(だからきっと、さっき抱き締められたのだってそういうことだよ)


 未だに流行る鼓動にそう言い聞かせながら、最後に一度だけ、彼の方を振り返る。


(っ、違う。そういうことなんだって。じゃなきゃ、おかしいよ)


 思わず目が合った瞬間、金縛りにでも遭ったかのように体が言うことを聞かなくなる。


「――――――」


 そんな私に何かを呟いてから、ふっと彼は笑った。


「打ち上げ、めいっぱい楽しんで来いよ」


 ――な。チョロ崎さん?


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