青い青い空
不意に足を止めると、二人がぴたりと足を止めた。
「ごめんなさい。私、戻らないと」
「え? ど、どうしてですか」
勢いで言った手前、何の理由も考えていなかったので頭が真っ白になる。何かを言おうと思っても、悲しそうな顔をする新堂に、上手く言葉が出てこない。
「早く戻れば」
そんな私の肩を、由良野がとんと叩いた。
「やり残したことがあるなら、さっさと片を付けて」
察しのいい彼が、どこまでを察したのかはわからない。
「……っ、ありがとうございます!」
でも、彼がいてくれてよかった。今は心から、そう思う。
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跳ね返る雨水も気にせず走って戻っていく彼女の背中を、静かに視界の端に入れる。ビルの中に入ったのを確認してから、ゆっくりと歩みを進めた。
「あ。……ちょっと由良野さん、よかったんですか」
「さっきあれだけ駄々こねて連れてこいって言ってたのに」と、新堂は未だに彼女の方を振り返ったまま。
「行くぞ新堂」
「めっちゃ拗ねてるくせに」
「いいんだよ」
「誰がどう見てもいいって顔じゃないし」
「いいっつってんだろ」
「本音は?」
「……いいんだ、これで」
「……普段もそれだけしおらしくしてればいいのに」