青い青い空
「あ」
「やだ」
「まだ何も言ってないじゃないですか」
「顔が言ってんだよ。面倒なことにしかなりそうにない」
「別に変なことじゃないですよ? ただ、申し訳なかったなって思っていたので。まだ謝ってなかったですし」
「お前が俺に謝ることなんてあったか?」
損得なく、相手のためを思って行動できる彼を心から尊敬する。見本にしたいし、こういう人こそ世界中に溢れていればいいのにとも思う。ただ、度が過ぎて自己犠牲していることには、そろそろ気付いてもらいたいところだが。
「その、私がベッド占領しちゃってたせいで、ゆっくり眠れなかっただろうなと思って」
「――――」
「しかも私、手紙読んだ後の記憶が全然なくて……あ。勿論、疚しいことがあったなんて思ってませんよ。ただ、あのあと何か話をしたのかなとか、重たかっただろうなとか」
「…………」
「……? 一石さん?」
「人並みには重かった」
確かにその通りだろうが、ズバッとそこをはっきり言われると悲しいものが。さっき快慶に傷付けられたガラスの心は、まだ完治していないのに。