青い青い空
複雑な色で構築されたこの世界は、色の認識ができない私にとって、生まれた瞬間からとても生きづらい場所だった。全ての人たちに見える世界がモノクロ映画のようならよかったのにと、どれだけ願ったかわからない。
そんな風に願ったりしなければ、仕事を辞めずに済んでいたかも知れない。頭がおかしい、経歴詐欺、障害者などと、言われずに済んだかも知れない。
結局悪いのは自分。物の濃淡しかわからない、色がわからないことを前以て言っておけば、無駄に傷付かなくて済んだのだから。そんなこと、ちゃんとわかってた。
〝生まれた時から病を抱えていた彼女には、普通の人ができることができなかった。わかることが、わからなかった〟
〝そんな彼女の願い事は、ただそれを、わかるようになることだけだった〟
でも、わかりたかった。ただ、普通の人たちみたいになりたかった。願うことは、それだけだった。