青い青い空

page.74 傀儡と仮初め、青き龍の選定




 深夜。自棄酒をした兄が眠りに落ちたのを見届けてから、静かに家を出る。


「たくさん謝ったから、許してくれるかな」


 兄のことは大好きだ。心から応援していたし、彼らなら人も神も関係なく、きっと心から愛し合っていけるだろうと思っていた。

 しかしその裏側で――どうして彼らは、必ず同じ運命を辿るのか。それがずっと不思議で仕方がなかった。


 彼女は何故、運命に呪われていたのか。

 世界は何故、彼女を排除しようとしたのか。

 残酷な運命の渦に、二人は飲み込まれてしまうのかと。


 だから僕――龍ノ平快慶は、禁忌を犯した。

 兄の力を得た大罪人が、数えることをやめてしまうほど何度も空を千切っている最中。他の龍の神たちがそんな彼と彼女を見守る最中。二人の運命を意図的に操っている者がいるのではないかと、全世界の至る所を徹底的に調べ上げた。


「……傀儡(かいらい)の碧龍、ね」


 そしてたどり着いた、青き龍の選定。

 つまりそれは、現青き龍である己が、上級神に宛がわれた、仮初めの存在であることを表していた。


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