青い青い空

「やっぱりあったんじゃねえか」と言いたげな視線をひしひしと感じながら、ひとまず黙々と味わうことに。せっかく弟が用意してくれたご飯を、あっという間に平らげてしまうことだけは避けたかったので。

 そしてそれは、私がお腹いっぱいになるまで続いた。


「おい」

「ご馳走様でした」

「伊代」

「……も」

「も?」

「黙秘します」


 手を合わせ、空になった自分の食器を持って逃げるように台所へ。

 視線は、私が食器を洗い終わる直前まで続いた。


「なあ。俺のも頼んでいい?」

「もちろんいいよ」


 頼られて嬉しかった私は、その理由を気にも留めなかった。


「さんきゅ。その間に風呂入ってくるわ」

「あ。ごめんね、先にもらっちゃって」

「全然? 飯作ってたし、父さん今日も帰れないらしいから、湯抜いて風呂も掃除しとこうかなって」

「至れり尽くせりで、どう感謝すればよいやら」


 だから、逃げ場をなくされていることに気が付かなかった。


「んーじゃあ、アイスでも食いながら待ってて」

「え?」

「その至れり尽くせりした弟を放って、おねえさまは先に寝たりしないもんな?」

「……は、はい……」


 その顔にははっきり「絶対今日中に吐かす」と書いてあった。


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