君に捧げるアイラブユー

君に堕とされたい




あれから、もう2週間が経った。


なのに、私の中ではあの日の出来事が何回も何回も再生されていて、まるで昨日のことみたいに鮮明だった。



結局あのあと、東は保健室には戻ってこなくて、カーテンの向こうから現れたのは、保健室の先生と担任だけだった。


「歩ける?」って聞かれても、頭の中が真っ白で、まともに返事なんてできなかった。


だって、さっきまで東に抱きかかえられていたのだ。


しかも、お姫様抱っこ。漫画みたいに。ドラマみたいに。人生でそんなこと、本当に起きるんだって思った。



担任がお母さんに連絡をしてくれて、そのまま病院へ直行した。


車に乗ってからも、病院の待合室でも、診察室でも、ずっとぼーっとしていたと思う。


お母さんには、痛い?って何度も聞かれたけど、正直、足の痛みなんてほとんど覚えていない。


だって頭の中が全部、東で埋め尽くされていたから。


レントゲンを撮って、結果は捻挫。

折れてなくてよかったねってお母さんは安心したように笑っていたけれど、その時の私はそんなことどうでもよかった。



いや、よくはないんだけど、でも今はそれどころじゃないというか。


< 41 / 355 >

この作品をシェア

pagetop