君に捧げるアイラブユー
東も、少しだけ驚いたみたいな顔をしていた。まるで本当に偶然会ったみたいな顔。でも私は知ってる。東はずっと私を避けていた。だから余計に分からなかった。
なんで今、話しかけてくれたの。
「大丈夫?」
東は、そう聞きながらも何も言わずに私の松葉杖を持ってくれる。
突然のことに頭が追いつかない。
だって、え?なんで?ついさっきまで避けられてる……って落ち込んでた相手が、今こうして当たり前みたいに隣にいる。しかも自然に松葉杖まで持ってくれている。
どういうこと?意味が分からない。
混乱している私に構わず、東は静かな声で言った。
「ほら、手貸して」
そう言って、東は松葉杖を左手で持ちながら、右手を私の前に差し出してきた。
綺麗な手だった。指が長くて、男の子っぽい骨ばった手。思わず見つめてしまう。