ライバルがユーレイなんて聞いてない!


 そんなことがあったりして、なんとなく学校に行くのも塾に行くのもいやだなって暗い気持ちになっていた時、あの子と出会った。

 塾に向かう交差点の近くにある公園で、一人の女の子がしゃがみこんでいた。
 何をしているのかわからなかったけど、突然「あった!」と声をあげた。

 何か探し物してたのかな、とそこまで気に留めずに塾へ行ったら、なんとその女の子も同じ塾だった。
 六年生のクラスにいたので、一個下らしい。


(かわいい子だな)


 そのまた別の日、また公園でしゃがみこんでいるあの子を見つけた。
 その日は見つけられなかったらしく、残念そうにとぼとぼ歩きながら塾へ向かった。

 別の日もまたあの子を見かけた。


「ねぇ、何してるの?」


 さすがに気になったので、声をかけてみた。
 女の子はびっくりして目をまんまるにしてオレを見つめる。

 近くで見るとますますかわいいな。


「ええっと……」


 その子はうつむいてモジモジしている。


「急に話しかけてごめんね。実は同じ塾に通ってるんだ」

「そう、だったんですか」

「いつもこの道通るんだけど、毎回君のこと見かけるから何してるのかなって気になってたんだ」

「これを、探してて」


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