私の従者は…
それなのにお嬢様は軽いキスや添い寝を要求し行かないでと言う。
(俺がどれだけ我慢しているか分かっているのか?いや分かってないんだろうな…)
そう思いながらも断れない私も大概だ。
今日もお嬢様の寝顔を見ながら
「おやすみなさいませ。良い夢を」
そっと部屋を出た。
西園寺家の隣には使用人専用の家があり私も両親と共にそこに住んでいる。
「ただいま」
「おかえりなさい。何か食べる?」
出迎えてくれたのは母だ。母は私達とは違って外に働きに出ている。
母もお嬢様のことはよく知っているため私達の共通の話題はいつも西園寺家の事だ。
「ちょっとなんか食べようかな」
「そう。用意するね」
「ありがとう。お風呂入ってくる」
「うん」
お風呂から上がるとすでに食事が並べられていた。
「頂きます」
ダイニングテーブルに着き食べ始める。
「父さんは?」
「今日も遅いみたい」
「最近は旦那様も忙しいみたいだからね」
「そうなの?」
「うん」
「で?今日はどうだった?」
「別になにも変わらないよ」
「2人とも卒業パーティーの準備で忙しんでしょ」
「うん。もう始まってるけどこれから本格的になってくるから夜も遅くなると思う」
「私の事は気にしないで。無理しないように」
「うん。ありがとう」
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