先生、あなたに逢えて幸せでした

放課後の教室



校長室での会議から数週間が経った。




部活の指導が終わりアパートへ帰ろうと職員用駐車場へ向かう時、何気なく校舎を見上げた。




もう空は暗くなり始めているのに一つの教室から光が見える。



あの階は一年生のクラス。


何科の教室かはこの場所からは、わからない。



でも、変な胸騒ぎがする。


俺の足はいつのまにか校舎に向けて歩いていた。



三階の一年生クラスまで行くと、やはり教室から光が漏れている。



確かあそこは建築科の場所だ。



焦る気持ちを抑えつつ、光が漏れている教室を開けた…




そこには、要 由佳が一人で何やら作業をしていた。




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