n回目のリフレイン
八月七日、あるいはエピローグ



 駅前のさびれたポストは今でも使われているのか。


 今まで気にしたこともなかったけど、現在の超重要事項である。


「郵便局から通達はないし、口ふさがれてるわけでもないし……大丈夫じゃないかい?」

「電話させて。近くの郵便局の番号が載ってる本ってないの?」


 お祖父ちゃんは楽観的だったけど、念には念をと本を借りて一番近い郵便局に電話をかけた。



『そこでしたら……ええ、まだ使えます』



 お礼を言って電話を切ると、私は準備しておいたスーツケースを持ち上げた。


「それじゃあ、お祖母ちゃん、また冬休みに」

「うん。亜衣ちゃん、気をつけてね」


 玄関の引き戸を開ける。雲一つない快晴……とは言えず、空一面は真っ白で雨が降りそうになっていた。

 おかげで気温はそこまで高くないけど、ジメジメして辛い。


「亜衣ちゃん、傘持ってる?」

「折りたたみ持ってる」


 お祖父ちゃんが軽トラの準備をしながら聞いてきた。


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