n回目のリフレイン
うわ恥ず、ないわー。
脳内で自分にツッコミを入れながら、サコッシュを引っつかむ。そのままの勢いで階段を駆けおりた。
とたんにムワッとした空気に身体を包まれて、汗が吹きだす感覚がする。
そんなのお構いなしに元きた道を戻る。とにかくあの場所から離れたかった。
民宿に帰って挨拶もそこそこに二階に駆けあがる。部屋に入るなり倒れて、呼吸をどうにか整える。
顔が熱い。だけどこの暑さのせいだけじゃない。
頭を抱えて足をジタバタさせる。もっといい言い方あったじゃん! 完ッ全におかしな奴じゃん! 通報もんだよ絶対!
明日にはネット使って聞かないといけないのに、なにやってんのマジで。
「亜衣ちゃん、どうかした? 大丈夫?」
ああ、もう、お祖母ちゃん心配して二階にきちゃった。
「あっ、いや大丈夫! おっきい虫いたからめっちゃ驚いて、それで……」
「ああ、虫はねぇ……そりゃしょうがないねぇ」