n回目のリフレイン
がんばって半分だけ食べて、歯みがきもしないで二階に駆けあがった。四部屋あるうちの、南側の部屋に飛び込む。
オーシャンビュー……と言うには安っぽい風景が目の前に広がった。
窓は閉まってエアコンの動作音が響いていたけど、規則正しく寄せては返す波が混ざって夏を感じさせる。
今はもう……〝感じていた〟けど飽きた。
「ノート、ノート……」
誰に聞かれたわけでもないのに、ひとり言をつぶやきながら部屋のすみっこに置かれていたスーツケースを開く。着替えや洗面用具の他に、宿題用のノートとペンを取り出す。
予想していたように中身は真っ白だった。
あれだけ書きなぐったのに、ぜーんぶなかったことになっている。
……今回も失敗したら一からやり直しになるの?
ノートとペンを窓から放り投げたい衝動をどうにか無視して、今までの取り組みを思い出せるだけ思い出して書いてみた。