n回目のリフレイン
私はスレッドに書き込んでから、スマホの電源を落とした。
部屋にあったたった一つの光もなくなって、薄暗い静けさに包まれる。
時々、エアコンが低くうなるような音が聞こえる以外は何の音もしなかった。
「亜衣ちゃん、お昼置いておくからね?」
お祖母ちゃんの声が遠い。心配をかけさせているのはわかってるのに、どうしてもドアを開けられない。
昨日は丸一日引きこもって、今日も同じように部屋で終わろうとしてる。
ループから抜けだしてやるんだと意気込んでいたのが嘘みたいに。
「茉耶……」
あの廃墟で見た夢に出てきたあの子は、記憶と同じくらい綺麗だった……。
「まだ許されないんだね」
そっか、これ茉耶が全部したことなんだ。
一生、家に戻らないで布師ヶ浜で暮らせってことか。
ならしょうがないか。
「亜衣ちゃん、開けなくていいから少しいい?」
私はすりガラスがはめ込まれたドアを見る。
「矢島さんて人が来てて──」