Jully〜あなたと夢を〜

「いらっしゃいませ〜……なんだジュリーか……。」


俺がコンビニに入るや否や、毎年恒例となったサンタ姿でこれまた恒例となった決まり文句を店長が言う。


「久々なんですから喜んで下さいよ〜……それにしても、今日凄い混んでますね?」


雑誌の整理を続ける店長に、レジに並ぶ人を見ながら小声で喋る。
レジでは雪ちゃんと、俺の代わりに入った名前も知らないオカマちゃんが悪戦苦闘していた。



「お前電車で来なかったのか?」

「ええ、社長に車で送ってもらいましたけど…。」



そう言った店長は、窓の外を指差した。
つられて指の先を見ると、あの場所の方だった。
そしてそこには凄い人だかり………。



「みんなお前のライブ聞きに来てるんだよ!おかげで大繁盛さ!」


そう言うとパァ〜っと笑顔になって俺を強く抱き締める。


「久し振りだな〜元気だったか?」

「ええ…店長も元気そうで良かったです。」



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