Jully〜あなたと夢を〜

「そりゃあ複雑だな…。」


「でしょ?」


そんな会話をして笑いながら歩いていると、前を行く雪ちゃん達に追い付いた。


「はぁ…はぁ…ごめんね、ジュリー。小雪がはしゃいじゃって…。」


息を切らせ、ようやく小雪ちゃんを捕まえた雪ちゃん。とうの小雪ちゃんは、全然疲れた様子も無くふてくされている。


「よ〜し、小雪ちゃん。これからみんなで遊園地行こうか?」


俺の提案にパァ〜っと顔が明るくなる。


「やった〜。」


「あっ!待ちなさい!小雪〜!」


車の方へ走り出す小雪ちゃんを再び追う雪ちゃん。後ろを振り返り、俺を睨む。


「…店長も走った方がいいですよ。」


雪ちゃんの視線から逃げる様に下を向き、視界に入った更に立派になった店長のお腹を見て言う。




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