あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「正直迷ってる・・・でも、私、信司と一緒に人間として添い遂げたい・・・権蔵を見てて思ったの。愛すること、愛されることって幸せなんだなって・・・」
 「僕も怖いです。あやかしでも百花さんがそばにいてくれるならそれでいいって。でも叶うなら、百花さんが寂しい思いをしないような人生を共に歩みたいって・・・」
 「・・・分かった!瑠宇斗、手伝ってくれるか?」
 「聞くまでも無いですよ」
 「じゃあ、喜見之神に話してくるよ。そして、俺は神水を貰いに出雲に行く。満月は明日だったな・・・よしっ!決行は明日の夜中0時だ。百花は信司を連れて、瑠宇斗は俺が迎えに行く。瑞穂ちゃんは家で祈っててくれ」
 「いやです!私も行きます!」
 「そんな体で連れて行けるわけないだろ?」
 「行きます!絶対行きます!」
 「無理だ!瑠宇斗、お前からも何とか言え」
 「瑞穂、もし上手くいかなかったら、辛い場面を目にするぞ?それでも行きたいか?」
 「絶対に成功します!だから、それを見届けます!」
 「だそうです、強志さん」
 「だそうですって・・・まったく、瑞穂ちゃんは・・・分かった。だが、俺は瑠宇斗を連れて行くし、瑞穂ちゃんを連れて行くならゆっくりと安全に・・・そうだ、瑞穂ちゃんは灯樹に頼もう」
 「それは絶対にダメです」
 間髪入れず、瑠宇斗は反対した。
 「瑠宇斗、あの時灯樹は、本人の意思ではなかったんだ。今は大丈夫だぞ」
 「そうだとしても、ダメです。灯樹さんのことは信頼していますが、瑞穂に触れることだけは許しません」
 「何だ?嫉妬か?・・・嫉妬は嫌われるぞ、なぁ、瑞穂ちゃん」
 「いえ・・・嬉しいです・・・」
 瑠宇斗は恥ずかしがって自分を見上げた瑞穂に、キスをして抱きしめた。
 「ということで、瑞穂を運ぶのは緑運さんに頼みます」
 「お前達は、いつもいつもいちゃつきやがって・・・もっと弁えろ!まったく・・・」
 それを聞いても、お構いなしに瑞穂を抱きしめる瑠宇斗に、「だから弁えろって!」と呆れる強志を見て、緊張していた百花がプッと吹き出した。
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