【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
歩く人がまばらになっている表通りは走りやすくて、冷たい空気が酔って火照った顔に気持ち良かった。
明るい月明かりに照らされて走る二人の影がどこまでも着いてくる。自分達の間にある何かのしがらみにも思えてそれを振り切るように懸命に走った。
◇◆◇
「……大丈夫?」
借りている集合住宅の前まで来てようやく立ち止まると、走り疲れてはあはあと息をつくアリスの背中をゴトフリーは躊躇いがちに撫でた。あんなに飲んで酔った体で走ったのだから当たり前だ。それに付いてきた同じ状態のはずのゴトフリーは息も乱していない。
事務仕事中心で決まった運動もしていないアリスは息を整えるのにかなりの時間がかかってしまった。視界はなんだかふわふわするし世界も揺れる。こんな状態でよくあの距離を走れたなと自分でも無意味に感心してしまった。
「うん。大丈夫。ゴトフリーさん、ありがとう」
顔を上げてにこっと笑いかけると街灯の灯りの下で、やっぱり彼は顔を赤くした。アリスは小さなバッグから鍵を取り出すと集合住宅の扉を開く。ここは防犯上二重に鍵がかけられるので女性の入居者が多い。その分他より家賃も高いが。
明るい月明かりに照らされて走る二人の影がどこまでも着いてくる。自分達の間にある何かのしがらみにも思えてそれを振り切るように懸命に走った。
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「……大丈夫?」
借りている集合住宅の前まで来てようやく立ち止まると、走り疲れてはあはあと息をつくアリスの背中をゴトフリーは躊躇いがちに撫でた。あんなに飲んで酔った体で走ったのだから当たり前だ。それに付いてきた同じ状態のはずのゴトフリーは息も乱していない。
事務仕事中心で決まった運動もしていないアリスは息を整えるのにかなりの時間がかかってしまった。視界はなんだかふわふわするし世界も揺れる。こんな状態でよくあの距離を走れたなと自分でも無意味に感心してしまった。
「うん。大丈夫。ゴトフリーさん、ありがとう」
顔を上げてにこっと笑いかけると街灯の灯りの下で、やっぱり彼は顔を赤くした。アリスは小さなバッグから鍵を取り出すと集合住宅の扉を開く。ここは防犯上二重に鍵がかけられるので女性の入居者が多い。その分他より家賃も高いが。