ふたつの弧が、重なるとき ~元エースピッチャーの彼と、走り高跳びの彼女。熱を持った六年越しの初恋を、不器用に重ね合わせていく~【完結】
第79話
今日もなんとか作り笑いを保ってバイトの時間を乗り越えた私は、やっとの思いで家に着いた。
もうすぐ夕飯どきだし、接客でそれなりにエネルギーを使ったはずなのに、まったくお腹が減らない。
手だけ洗って、すぐにベッドに腰を下ろした。
「…………」
静まり返った部屋の空気が、息苦しい。
気を紛らわすように、無意味にテレビをつける。
スマホの画面を確認しても、祥ちゃんからの連絡は相変わらずなかった。
代わりに、千尋さんからのメッセージが届いていた。
『越智さんとのOB訪問、すごく有意義だったよ! 教えてもらったことを活かして、〇〇商事の内定もらえるように頑張る。美絵、本当にありがとう!』
千尋さんの役に立てたことは、純粋に嬉しい。
『いつもお世話になってばかりなので、お礼です。就活応援してます!』
返信をしたあと、最低限の礼儀として修平くんにもメッセージを入れておくべきだろうか、と思い立った。
『千尋さんのOB訪問、ご対応ありがとうございました』
そう送ると、すぐに返信が来た。
『そういや、彼氏大丈夫だったの?』
(大丈夫じゃないけど……)
そう思いながらも、波風を立てたくなくて『はい。気にしないでください』と返した。
その直後、スマホが震えた。
メッセージの返信かと思いきや、画面には着信の表示。
もうすぐ夕飯どきだし、接客でそれなりにエネルギーを使ったはずなのに、まったくお腹が減らない。
手だけ洗って、すぐにベッドに腰を下ろした。
「…………」
静まり返った部屋の空気が、息苦しい。
気を紛らわすように、無意味にテレビをつける。
スマホの画面を確認しても、祥ちゃんからの連絡は相変わらずなかった。
代わりに、千尋さんからのメッセージが届いていた。
『越智さんとのOB訪問、すごく有意義だったよ! 教えてもらったことを活かして、〇〇商事の内定もらえるように頑張る。美絵、本当にありがとう!』
千尋さんの役に立てたことは、純粋に嬉しい。
『いつもお世話になってばかりなので、お礼です。就活応援してます!』
返信をしたあと、最低限の礼儀として修平くんにもメッセージを入れておくべきだろうか、と思い立った。
『千尋さんのOB訪問、ご対応ありがとうございました』
そう送ると、すぐに返信が来た。
『そういや、彼氏大丈夫だったの?』
(大丈夫じゃないけど……)
そう思いながらも、波風を立てたくなくて『はい。気にしないでください』と返した。
その直後、スマホが震えた。
メッセージの返信かと思いきや、画面には着信の表示。