理王くんの甘い罠
家に帰って、さっそく机に教科書を並べた。


「……なんだこれ」


適当に開いた数学の教科書。まじで、意味がわからない。

先輩に公式を見せた時がどれだけ奇跡だったかよくわかる。


もう、ダメかもしれない……。


その時、スマホに通知がきた。

また、魔法にかけられてしまう。


【綾瀬くん、応援はしてるけど無理しちゃだめだよ】


そんな、先輩からのメッセージが。



……やっぱり俺、この人と結婚する。


【ありがとうございます、頑張ります】


そう送った。よし、頑張る。



「……もしもし、高橋?」

『なんだよ』

「お前勉強得意だったよな?」

『お前よりかは』


ずっと塾に通ってて、なんだかんだテストで3位ぐらいをキープしていたはずの高橋。


「……勉強教えてくれ」

『断る』

「今回は本気なんだ」

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