〜癒しcaffeへようこそ2(それぞれの恋路編)〜
「いつも思ってたんですけど、薫さんと同じコーヒーを目指すからいけないのかも⁇敬介さん独自で敬介さんのだけのオリジナルコーヒーを作った方がいい気がするんですけど⁇だって、薫さんのコーヒーは薫さんにしか淹れられない…だったら、敬介さんは敬介さんだけのオリジナルコーヒーを作った方が、私はいいと思うんだけどな…」



流石毎回敬介さんの淹れたコーヒーを毒味している奈帆さん‼︎アドバイスも的確です。



「な、成程‼︎僕だけのオリジナルコーヒー‼︎それは一理ある提案です‼︎」



奈帆さんの言葉に敬介さんも賛同した様子⁈



「じゃ、じゃあ僕がオリジナルコーヒーを作ったら、奈帆さんまた毒味してくれますか⁇」



敬介さんの目は真剣そのものです‼︎その調子で、決めの一手の告白もできるといいんですけどね…



「まあ…いいですけど、私の採点は厳しいですからそのつもりで⁉︎」



あらあら奈帆さん‼︎やっぱり敬介さんには厳しいですね。



「も、勿論‼︎厳しい採点望む所です。僕のオリジナルコーヒーが完成したら、また採点をお願いします‼︎」



たどたどしく言う敬介さんだけど、目はとても真剣です‼︎



敬介さんだけの納得するオリジナルコーヒー作り…頑張ってくださいね。



敬介さんと奈帆さんはすっかり2人の世界…



何やかんでいいコンビの2人は、毎回癒しcaffeで顔を合わせては良い感じの雰囲気を醸し出し、そんな2人の様子を薫さんも聡子さんもニンマリ微笑み顔で見守っています。



コーヒーの毒味が終わった後は、窓際の席に座って2人で雑談をしながらコーヒーを飲むのが顔を合わせた時の2人の日課です‼︎



2人は好きなミステリー小説の事で話が盛り上がり、この前読んだこの小説は良かったとか、この小説の世界観は今まで読んだ小説の中で一番良かったとか、2人にしか分からない会話を繰り広げて小一時間程喋ってから帰るのが日課になっています。



良い雰囲気の2人なのに、恋とか付き合いにまでは発展しないようで、そんな2人に聡子さんはモヤモヤした気持ちを抱えている様です。



「じゃあ、また来ますね」



「またのご来店をお待ちしています」



敬介さんと奈帆さんは2人で帰って行きました…




2人を笑顔で見送った聡子さんは、2人をくっつける良い作戦はないかと考え顔…



「あの2人…どうにかくっ付けるいい作戦はないですかね⁇」



聡子さんの目はもう2人をくっつける何かいい作戦はないかと燃えています。



「まあ…男女の恋はお互いの気持ちが関わってくるだけに、人がとやかく言える事ではないですからね…あの2人は、周りがとやかく言わなくても、自然にくっつけるんじゃないですか⁇」



そう言う薫さんは頼りなさ気な困り顔…



流石の薫さんも、人の色恋沙汰にまでは、アドバイスができないんですね…



「そうかなー‼︎誰かがそっとあの2人の背中を押してあげたら、2人は良い感じに進展するんじゃないかって気がするんだけどな…それはやっぱり、私のお節介なんですかね…」



聡子さんは薫さんに言われた事を気にしているようです。



「そうやって人の事に気を揉んで、お客様の事ばかり気にしているところが、聡子さんらしいですね‼︎そんな聡子さんの思いは、きっとあの2人にも届きますよ」



薫さんが聡子さんを宥める様に言いました。



「そうですかね…私はあの2人を見ていると何だか歯痒くて…でも、確かに他の人がどうにかできる問題でもないのかも⁇そっと見守っていくことにします」



聡子さんは少しため息をつきながら納得した様に店の中に戻っていきました。



「私もただ何もしないでいるだけじゃダメなんですかねー⁇ 」



自信なさげに薫さんが小さな声でポツリ…



でもそんな薫さんの切なる声は、お客様を接客している聡子さんの耳には届きませんでした…
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