隣国へ売られた裏聖女は黒騎士様の病を治して国も繁栄させてしまったので、帰ってこいと言われてももう帰してもらえません
アレクの言葉に、ルシアはにんまりとして誇らしげに笑みを浮かべ、国王はさらに顔を顰めた。
「そういうわけで、父上たちには勝ち目はありません。今ルシアとガイズが声をあげれば、元ポリウスの国民も国を取り戻すために兵士として参加したがるでしょう。今はアルバートも不在、この状況でさすがにオエルドと元ポリウスの騎士や兵士たち相手ではそちらも分が悪いでしょう?俺に王位を譲るつもりがなくても、あんたは失脚せざるを得ないんですよ、父上」
アレクが嬉しそうにそう言うと、国王は失望したようにただ静かに瞳を伏せ、ダリオスとクレア、バルトは国王を見て苦しそうな表情をする。そんな国王たちを見て、アレクもルシアも嬉しそうに笑い出した。
「あはは!これでこの国は俺たちのものだ!よし、ガイズ。国王を地下牢へ連行しろ。抵抗するようであれば痛めつけても構わない」
アレクの一声でガイズが動き出そうとすると、ダリオスとバルトは静かに剣の鞘に手を添えた。だが、それを見た国王は、余計なことはするなと言うように静かに首を振る。
「賢明な判断です、父上」
ニヤニヤと汚い笑みを浮かべそう言うアレクの前をガイズが通り過ぎるかと思ったが、ガイズはなぜかアレクとルシアの目の前で立ち止まった。
「何をしている?早く父上を捕らえろ」
アレクが不機嫌そうにそう言うと、ガイズはアレクを一瞥した。その視線に、アレクは背筋を凍らせて絶句する。その視線は、あまりにも冷酷極まりないと言うような視線だった。ルシアも同じように驚き絶句していると、ガイズは突然アレクからルシアを引き離し、ルシアを地面に突き飛ばした。
「きゃあっ!」
ガイズは悲鳴を上げるルシアの目の前に立ちはだかると、剣を抜き剣先をルシアに向けた。
「ひっ!」
「ガイズ!貴様何をしている!」
驚いたアレクが額に青筋を立てて叫ぶと、セイラたちの後方にいた元ポリウスの騎士たちが走りだしアレクたちを取り囲む。
「……は?」
アレクが周囲を見渡すと、完全に包囲されている。ルシアも、茫然として固まっていた。
「こ、これは一体なんだ!何が起こっている!おい、ガイズ!」
怒声を向けられても、ガイズは微動だにせずただルシアに剣を向けている。
「お前は本当にどこまでも馬鹿な息子だ。なぜ兄弟でこうも違うのか。そうしてしまったのは父親である儂の責任でもあるかもしれないがな……」
そういって国王は顔をあげ、目を大きく見開いた。
「そういうわけで、父上たちには勝ち目はありません。今ルシアとガイズが声をあげれば、元ポリウスの国民も国を取り戻すために兵士として参加したがるでしょう。今はアルバートも不在、この状況でさすがにオエルドと元ポリウスの騎士や兵士たち相手ではそちらも分が悪いでしょう?俺に王位を譲るつもりがなくても、あんたは失脚せざるを得ないんですよ、父上」
アレクが嬉しそうにそう言うと、国王は失望したようにただ静かに瞳を伏せ、ダリオスとクレア、バルトは国王を見て苦しそうな表情をする。そんな国王たちを見て、アレクもルシアも嬉しそうに笑い出した。
「あはは!これでこの国は俺たちのものだ!よし、ガイズ。国王を地下牢へ連行しろ。抵抗するようであれば痛めつけても構わない」
アレクの一声でガイズが動き出そうとすると、ダリオスとバルトは静かに剣の鞘に手を添えた。だが、それを見た国王は、余計なことはするなと言うように静かに首を振る。
「賢明な判断です、父上」
ニヤニヤと汚い笑みを浮かべそう言うアレクの前をガイズが通り過ぎるかと思ったが、ガイズはなぜかアレクとルシアの目の前で立ち止まった。
「何をしている?早く父上を捕らえろ」
アレクが不機嫌そうにそう言うと、ガイズはアレクを一瞥した。その視線に、アレクは背筋を凍らせて絶句する。その視線は、あまりにも冷酷極まりないと言うような視線だった。ルシアも同じように驚き絶句していると、ガイズは突然アレクからルシアを引き離し、ルシアを地面に突き飛ばした。
「きゃあっ!」
ガイズは悲鳴を上げるルシアの目の前に立ちはだかると、剣を抜き剣先をルシアに向けた。
「ひっ!」
「ガイズ!貴様何をしている!」
驚いたアレクが額に青筋を立てて叫ぶと、セイラたちの後方にいた元ポリウスの騎士たちが走りだしアレクたちを取り囲む。
「……は?」
アレクが周囲を見渡すと、完全に包囲されている。ルシアも、茫然として固まっていた。
「こ、これは一体なんだ!何が起こっている!おい、ガイズ!」
怒声を向けられても、ガイズは微動だにせずただルシアに剣を向けている。
「お前は本当にどこまでも馬鹿な息子だ。なぜ兄弟でこうも違うのか。そうしてしまったのは父親である儂の責任でもあるかもしれないがな……」
そういって国王は顔をあげ、目を大きく見開いた。