僕のHeartbeat〜落ちこぼれアンドロイドと天才〜
薄い緑の髪に紫色の瞳。白いフリルとレースがたっぷりとついたワンピースを着た少女は、まるで童話に登場する姫君のようである。水色髪のアンドロイドは少女から目が離せなかった。

「えっと、こちらのアンドロイドは少々訳ありでしてーーー」

販売担当者が少女の両親に説明しようとする。しかし、それを遮るように大きな声で少女が言った。

「私、この子がいい!!この子を友達にしたい!!」

販売担当者は渋ったものの、少女の両親は「この子が選んだアンドロイドだから」と水色髪のアンドロイドを買った。アンドロイドは自分に何が起きたのかわからず、機械仕掛けの心で質問する。

(えっ?僕、買ってもらえたの?この女の子が僕のご主人様?)

水色髪のアンドロイドに少女は手を差し出した。

「私、ラナ。ラナ・キャロル。よろしくね。シリル」

「シリル……?」

首を傾げるアンドロイドに対し、ラナは笑いかけた。

「あなたの名前よ!シリル!」

「僕の、名前……」

アンドロイドーーーシリルは主人となったラナに手を引かれ、ブースから離れていく。これが、シリルとラナの出会いだった。
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