完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
「……花音」

……呼び捨て?

こんな風に呼ばれるのは初めてで。

「はい……」

「……もう俺のだからな」

「……っ!?」

思わず目を見開くと、

「他のやつに触らせんなよ」

低く真剣な声に、胸がぎゅっとなる。

「……はい」

小さく頷くと、満足そうにふっと笑った。

でも次の瞬間――

「……やっぱ無理」

「えっ」

「もう一回」

「えぇっ!?」

そのまま、再び引き寄せられる。

「ちょ、ちょっと待ってくださ……」

最後まで言えなかった。

また、唇が塞がれてしまったから。

気が飛んでしまいそう……

私はなんとか要さんの腕の中から、少しだけ離れる。

……と思ったのに。

「どこ行く気だよ」

低い声と一緒に、ぐっと引っ張られる。

「きゃっ!?」

そしてお姫様抱っこをされ、そのままソファに座った。

「びっくりしましたっ!急に……」

「このくらいでビビるなよ」

耳元で、当たり前みたいに言われる。

「でもっ要さんの上は落ち着かなくてっ……せめて隣に座らせてくださいっ」

「……しょうがねぇな」

よ、よかった!

嬉しいけど、重くないか心配だし、恥ずかしいもの……

私は要さんの隣に座った。

しかし、その瞬間頭を引き寄せられ、要さんの肩に寄りかかる形になる。

「これくらいいいだろ?」

「は、はい……」

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