完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
私は小さく笑う。

「ふふっ……」

「笑うな」

「だって……」

振り返ると、要さんがじっと私を見ていた。

その目に、胸が熱くなる。

「黙っていてごめんなさい……でも、私はそんなことで心揺らいだりしません」

「俺の方が子供かよ」

「いえ、私も気を付けますね」

要さんはゆっくり私の左手を取った。

薬指には、あの指輪。

二年前の夏祭りの日に私が拾って、ずっと大切に持っていたもの。

「……結局、最初からお前だったんだな」

「え?」

「俺が、探してた相手」

胸がどくんと鳴る。

要さんは指輪にそっと触れた。

「あの日、泣きそうな顔で俺の怪我を手当してた女の子が……まさか婚約者になるとは思わなかった」

「私もです……」

あの花火の夜が、全部の始まりだった。

要さんが私の額へそっと口づける。

「覚悟しろよ、花音」

「……はい」

「もう絶対、逃がさないから」

その言葉と同時に、再び強く抱きしめられた。

大きな窓の外には、沢山の星が見えている。

あの日見上げた花火の夜みたいに――

私たちの物語は、これからも続いていく。


Fin.

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