きみが春なら
「何だ。ちゃんとわきまえてるのね」
「急に優しくなるんじゃないわよ」
「それじゃ、どうなるんですかね。花嫁選び直し?」
「俺もそう思ったよ。ところが、王子はいきなり彼女をガバッ!て抱きしめて。祝福の拍手をしろ!って」
再び女たちの悲鳴が轟く。
別の客が指笛を鳴らし、皆が笑った。
「驚いた。随分惚れ込んでますね」
「結局その女になるって事?何なのその茶番。どうかしてる」
「そんな無礼、よく許したわね。国民の前で恥かかされたのに」
「なぁ?その場で殺されたっておかしくなかったよ」
店内を飛び交う穏やかじゃない言葉。
それが彼女に結びつく可能性なんて、考えたくもないのに。
「何て……いうんだ?そのプリンセス」
急に話に割って入った俺に、視線が集まった。
「え?あぁ。何だっけ。ラジオで一度聞いたきりだからなぁ」
「異人なのね、道理で。おかしな名前だったもの」
「えーと……」
震える手をカウンターの下に隠し、何でもない顔を必死につくる。
とてつもなく嫌な予感が迫りくる。
「ハル、じゃなかったか?ハル、なんとか」
「急に優しくなるんじゃないわよ」
「それじゃ、どうなるんですかね。花嫁選び直し?」
「俺もそう思ったよ。ところが、王子はいきなり彼女をガバッ!て抱きしめて。祝福の拍手をしろ!って」
再び女たちの悲鳴が轟く。
別の客が指笛を鳴らし、皆が笑った。
「驚いた。随分惚れ込んでますね」
「結局その女になるって事?何なのその茶番。どうかしてる」
「そんな無礼、よく許したわね。国民の前で恥かかされたのに」
「なぁ?その場で殺されたっておかしくなかったよ」
店内を飛び交う穏やかじゃない言葉。
それが彼女に結びつく可能性なんて、考えたくもないのに。
「何て……いうんだ?そのプリンセス」
急に話に割って入った俺に、視線が集まった。
「え?あぁ。何だっけ。ラジオで一度聞いたきりだからなぁ」
「異人なのね、道理で。おかしな名前だったもの」
「えーと……」
震える手をカウンターの下に隠し、何でもない顔を必死につくる。
とてつもなく嫌な予感が迫りくる。
「ハル、じゃなかったか?ハル、なんとか」