きみが春なら
「大きな桜……」
「日本の花なんだろ?これ」
「そう。どうして知ってるの?」
「少し前、ケビーに教えてもらった。買い出しの帰りにたまたま通って」
古びた街灯に照らされたそれを見て
満開は少し過ぎてるな、とケビーは言った。
「綺麗……」
隣でハルが呟いた。
枝いっぱいに咲き誇る花が風に揺れる度
ピンク色の花びらがひらり、ひらりと舞い落ちる。
幻想的な光景だった。
俺の手を離した彼女は、吸い寄せられるように木の側へ向かう。
降り注ぐ花びらの中で一人佇む背中に、一瞬どきりとした。
「日本で住んでた家のすぐ近くにも、桜が咲いてたの。父と二人でよく見に行ってた」
俺の知らない過去に想いを馳せる横顔が、何だか胸を締めつけた。
「落ち込んだ時とか。ここに来たら元気になれそう」
やっとこちらに視線を戻し、君はそう言った。
「日本の花なんだろ?これ」
「そう。どうして知ってるの?」
「少し前、ケビーに教えてもらった。買い出しの帰りにたまたま通って」
古びた街灯に照らされたそれを見て
満開は少し過ぎてるな、とケビーは言った。
「綺麗……」
隣でハルが呟いた。
枝いっぱいに咲き誇る花が風に揺れる度
ピンク色の花びらがひらり、ひらりと舞い落ちる。
幻想的な光景だった。
俺の手を離した彼女は、吸い寄せられるように木の側へ向かう。
降り注ぐ花びらの中で一人佇む背中に、一瞬どきりとした。
「日本で住んでた家のすぐ近くにも、桜が咲いてたの。父と二人でよく見に行ってた」
俺の知らない過去に想いを馳せる横顔が、何だか胸を締めつけた。
「落ち込んだ時とか。ここに来たら元気になれそう」
やっとこちらに視線を戻し、君はそう言った。