花束に囲まれた君が残したもの。

ー1人にならないことー

僕らは彼女の死から立ち直るまで時間を有した。
でも、誰1人として1人で抱え込むことはしなかった。

寄り添って、泣きあって。気持ちをぶつけあった。

撮った写真を見返すことも動画を見ることも、一人ではしなかった。
誰かと一緒に彼女を語ることで、他の人の中でも彼女が生き続けていることを感じることができた。


気持ちを整理する時間とは対極的に時は流れ、いつの間にか受験の時期になっていた。

みんな辛い思いを勉強に打ち込んで忘れようとしていたせいか、第1希望や第2希望の高校にお互い合格することができた。

卒業式はなんだか実感がなく、特に思うこともなかったのだが、卒業式の2次会で、みんなが別々の道を進もうとしていることを再認識して、シーちゃんが泣き出したことをきっかけに女性陣が全員泣き始め、現場はカオスな状態になった。

だから僕らは大人になったら彼女の命日にここに会いに来よう。

そう決めて別れを惜しみながらも、それぞれこの学校を離れた。
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