第5部 夜明けが世界を染めるころ、悪意の見える伯爵令嬢は王子の執着から逃れられない
私は息を荒げながら、セナとテオに叫んだ。
「中身がジョルジュ陛下なの!
でも……ディランは、まだ飲まれきってないと思う!」
声は震えていた。
けれど、その奥には確かな確信があった。
私の視線は、ジョルジュが握る剣へ向く。
アレキサンドライトの宝石が、迷うように揺れている。
「証拠に……あの剣。
ディランの剣なの。
あの宝石、迷ってる……主人が誰なのか。
まだディランは中にいる!」
セナとテオが一瞬だけ目を見交わす。
そして――
「だったら、俺たちが」
「時間を稼ぐ」
2人の声が重なった。
ジョルジュが鼻で笑う。
「ほう……王子に剣を向ける覚悟があるのか?」
テオが肩を回しながら、軽く笑った。
「正直さ、こうやってあいつに剣を向けられるなんて……
貴重だねー」
セナが呆れたように眉をひそめる。
「なんか少し楽しんでないか、テオ」
「だってさ、お嬢様をとったのは事実だし。
腹いせ? ってやつ」
テオの目が鋭く光る。
「そうだな。それに……お嬢様にこんな不安な顔させてる。
許せないな」
セナも静かに頷く。
「うん。許せない」
その瞬間、2人の気配が変わった。
迷いが一切ない、騎士としての覚悟。
「よし――」
セナが剣を構え、氷の気配が広がる。
テオは紅い魔力を纏い、足元の空気が揺らめく。
2人は迷わず、前へ踏み込んだ。
その背中は頼もしく、強く、揺るぎない。
――守られてばかりじゃ、だめ。
胸の奥で、再び熱が灯る。
ディランを取り戻す。
そのために、私も戦う。
「中身がジョルジュ陛下なの!
でも……ディランは、まだ飲まれきってないと思う!」
声は震えていた。
けれど、その奥には確かな確信があった。
私の視線は、ジョルジュが握る剣へ向く。
アレキサンドライトの宝石が、迷うように揺れている。
「証拠に……あの剣。
ディランの剣なの。
あの宝石、迷ってる……主人が誰なのか。
まだディランは中にいる!」
セナとテオが一瞬だけ目を見交わす。
そして――
「だったら、俺たちが」
「時間を稼ぐ」
2人の声が重なった。
ジョルジュが鼻で笑う。
「ほう……王子に剣を向ける覚悟があるのか?」
テオが肩を回しながら、軽く笑った。
「正直さ、こうやってあいつに剣を向けられるなんて……
貴重だねー」
セナが呆れたように眉をひそめる。
「なんか少し楽しんでないか、テオ」
「だってさ、お嬢様をとったのは事実だし。
腹いせ? ってやつ」
テオの目が鋭く光る。
「そうだな。それに……お嬢様にこんな不安な顔させてる。
許せないな」
セナも静かに頷く。
「うん。許せない」
その瞬間、2人の気配が変わった。
迷いが一切ない、騎士としての覚悟。
「よし――」
セナが剣を構え、氷の気配が広がる。
テオは紅い魔力を纏い、足元の空気が揺らめく。
2人は迷わず、前へ踏み込んだ。
その背中は頼もしく、強く、揺るぎない。
――守られてばかりじゃ、だめ。
胸の奥で、再び熱が灯る。
ディランを取り戻す。
そのために、私も戦う。