第5部 夜明けが世界を染めるころ、悪意の見える伯爵令嬢は王子の執着から逃れられない
沈黙が落ちる。
殿下は目を伏せ、深く考え込んだ。
(怒られるなら、それでもいい)
俺はそう思っていた。
言うべきことを言っただけだ。
やがて。
「……なるほどな」
殿下は顔を上げ、静かに言った。
「確かに、ティアナらしい」
その声には迷いがなかった。
「ローゼとスーザには、国外への静養命令を出す。
二度と、王都の政治に関わらせない」
即断。
王族の決断の重さが、そのまま言葉に乗る。
「刺客は――」
拘束された男へ視線を向ける。
「処刑はしない」
「だが、身分を剥奪し、
以後、王国で剣を取ることを禁ずる」
「監視付きで生かす」
男が、驚愕に目を見開く。
「……感謝しろ」
冷たく、だが揺るぎない声。
「それは、ティアナの望みだ」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなった。
(……この人)
(お嬢さんの“優しさ”を、ちゃんと理解してる)
「レオ」
ディラン殿下が、こちらを見る。
「よく伝えてくれた」
「……はい!」
俺は堂々と頭を下げた。
(お嬢さん)
(ちゃんと守られます)
殿下は目を伏せ、深く考え込んだ。
(怒られるなら、それでもいい)
俺はそう思っていた。
言うべきことを言っただけだ。
やがて。
「……なるほどな」
殿下は顔を上げ、静かに言った。
「確かに、ティアナらしい」
その声には迷いがなかった。
「ローゼとスーザには、国外への静養命令を出す。
二度と、王都の政治に関わらせない」
即断。
王族の決断の重さが、そのまま言葉に乗る。
「刺客は――」
拘束された男へ視線を向ける。
「処刑はしない」
「だが、身分を剥奪し、
以後、王国で剣を取ることを禁ずる」
「監視付きで生かす」
男が、驚愕に目を見開く。
「……感謝しろ」
冷たく、だが揺るぎない声。
「それは、ティアナの望みだ」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなった。
(……この人)
(お嬢さんの“優しさ”を、ちゃんと理解してる)
「レオ」
ディラン殿下が、こちらを見る。
「よく伝えてくれた」
「……はい!」
俺は堂々と頭を下げた。
(お嬢さん)
(ちゃんと守られます)