獣人学校の月の姫
第3章 学園への編入
「わぁ!大きい…!」

思わず漏れたそんな言葉。

待ちに待った月影学園への初登校日。


大きな校門をくぐり、校内へと入ろうとした時、何かの喧騒が聞こえた

「お前、総長に立ち向かうなんて無理がある!それに総長に辿り着く前に幹部にやられる!命が惜しくないのか!?」




総長……?幹部……?

総長って、よくある暴走族の一番上の人かな…?
まぁ、いいや!


この時の私は深く考えていなかった。




校内は大きくて、本当にお城のような学園だった。

「す、すごい…!え、えーと…、ここ…どこ…?」

方向音痴のため、職員室までの道が分からない。
それに加えて、この学校は普通の学校とは比べ物にならないほど大きかった。

「え、えーと…ここ、曲がると教室が…あれ…?ない!え?あれ?違う、こっちかな…?」

道が分からずあたふたしていると足音が近づいて来るのが聞こえた。


「お嬢さん、迷子?」


振り向くと綺麗な顔立ちの獣人が立っていた。

金髪の髪の毛にすらっとした体型、それに加えて高身長という、欠点がない獣人だ。

「あ、えっと、そうなんです…。お恥ずかしながら、迷子になっちゃって…。職員室にいきたいんですけど…」

「あぁ、それならこっちだよ」



そう言って手招きしたその獣人。

私は小走りで駆け寄り、横に並んだ。


職員室まで案内してもらっている間に学園のことを教えてもらった。

「俺は虎雷飛(とら らいと)。ご察しの通り虎の獣人だよ。2年A組。よろしくね。きみは?」

「わ、私は兎美海空です!今日が初登校なんです!」

「え…、兎美海空……。」

「ど、どうかしましたか?」

「んーん。何でもないよ。じゃ、行こっか」
< 3 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop