呼べないプール
「最近は色々と忙しかったからな」

「そうね」


胸が騒ぐ。


「家同士は近いのにさ」

「うん」


進路の話にしないで。


「こんなにも合わないのかって、びっくりだよ」

「本当に」


進路を語らないで。


「時々は来いよ。母さんが会いたがっている」

「あ、こっちの母も、そうよ」


聞きたくない。


「マジ?ああ……そうだな」


彼の表情が曇る。
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