忘れないまま恋をした
夜。

柚は先に寝ていた。

リビングの明かりだけがついている。

テーブルの上。

古い封筒。

何度も見たことがある。

でも、

直哉は一度も触らなかった。

それは、

颯斗の手紙だった。

柚が高校生のとき、

残されたもの。

直哉はソファに座る。

少しだけ迷う。

触れていいものなのか、

今でもわからない。
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