忘れないまま恋をした


線香が短くなる。

直哉は立ち上がった。

ズボンの膝を軽く払う。

ふと思い出す。

颯斗のお母さんの言葉。

“きっと颯斗も安心してる”

直哉は少しだけ笑った。

「安心は、まだ早いっす」

空を見上げる。

「俺、まだ頑張るんで」

「また柚と一緒に来ます」
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