忘れないまま恋をした
中学に入ると、颯斗は急に背が伸びた。

声も低くなって、少し遠い存在になった気がした。

同じ時間を過ごしているのに、少しずつ変わっていく。

部活帰りの夕方。

久しぶりに二人で帰った日。

「柚、チビのままだな」

そう言って、頭をくしゃっと撫でられた。

その瞬間、胸が変なふうに跳ねた。

小学生と中学生。

この頃になると、私にはこの2年の差がすごく大きく感じるようになった。

「すぐに追いつくんだから」

そう言い返すと、颯斗は少し笑った。
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