忘れないまま恋をした


家に帰り、颯斗の前に座る。

「好きって言われた」

報告みたいに。

「断ったよ」

ちゃんと拒絶した。

それなのに。

胸の奥が、少しだけ熱い。

“嬉しかった”自分がいる。

最低。

「なんで颯斗じゃないの」

写真に向かって泣く。

「颯斗からの“好き”が欲しいよ」

毎日話しかけてるのに。

何も返ってこない。

もし、あなたが隣にいたら。

私は、こんな感情を知ることもなかった。
< 79 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop