鈴木と鈴木は恋しちゃだめですか?
第1話 【 鈴木と鈴木 】









ざわざわとした校門前。

桜の花びらがひらりと舞い、儚く散っていく。

こんな素晴らしい高校に入学して3年目となった。

今日は我らが 皐月高校 の始業式である。









私は 鈴木りず。

今日からこの皐月高校の3年生なのっ

私達も先輩になったなあなんてしみじみ思いを馳せながらクラス替え表を見に行く。

今年は2組かなーなんて...ってまじで2組じゃん!?

私の勘、すご。

自分で自分を褒め称えていると

「りず!!おはよー!」

「かりんおはよっ」

この元気な子は 渡辺かりん。

かりんは去年同じクラスで仲良くなった大親友。

「えまってりずも2組!?やば!あたしも2組!!!ねえもう運命じゃあああん!!」

今日もテンションが高いかりんを見て小さな子を見ているような気分で思わず笑ってしまった。


教室につき、自分の席に座ると

「おはよー」

と聞き慣れた声。

その声の主はこちらに歩いてきて私の前の席に腰を下ろし、

私の顔を覗き込んだ。

その顔は嫌でも忘れられない顔。

「”また”りずと一緒なんだねっ よろしく」

そういって人懐っこい笑みを浮かべたのは

私の幼馴染、 鈴木健。

そう、やっかいなのはこいつ。

私も健も苗字が一緒。

親戚でもないし親がつながってたわけでもなくて

ほんとに偶然、お隣に住んでて

偶然、小学校でずっと同じクラスで

偶然、中学校でも同じクラスで

偶然、高校が一緒になりクラスがずっと一緒だったという

偶然が重なりすぎてんのまじで!!!

「はあ、、」

と大きくため息を付いたら

「なにそれ。俺と同じクラス嫌なの?笑」

と首を傾げた。

「嫌じゃないけどさ、、なんか、」

なんだろう、この表しようのない気持ちは。

「俺はりずと同じクラスで嬉しいけどね?」

そう言ってまたいたずらっぽく笑う。

こいつは本当に油断ならない。





今年の担任は 佐々木悠先生。

優しくて素晴らしくておもんない先生で有名な先生。

「今年は、そんなにメンバー変わってないな。」

そういいながら名簿を眺めて

「鈴木が2人いるのと渡辺が4人いるのだけ覚えてればなんとかなるな。」

と笑った。

この皐月高校、すごいもので同じクラスに同じ苗字の人が4人もいるという奇跡が

毎年起きている。

ほんとにおかしいと思う。

幼馴染との恋愛とかいいじゃんってよく言われるけど

こんなやつと恋愛なんて絶対嫌!

私はもっと華々しい恋愛をするのっっ!!

そう心に誓い、私の最後の高校生活が始まった。
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