妊娠しましたが相手に婚約者がいました。今更私が本命? ご冗談を。
彼女がもっと上手くやっていれば、俺と真夏ちゃんは離れずに済んだ。些細な誤解が招いた離別。真夏ちゃんは俺の知らなかった無償の愛を与えてくれるはずの人だった。

「うるさい。黙れ。この無能が」
間口からの情報や冬城組の下っ端から、真夏ちゃんがアメリカにいるという情報は掴んでいた。アメリカをくまなく探したのに彼女は見つからなかった。

今まで何にも執着した事はなかった。それなのに、俺のものだった女を奪われたという記憶は俺を苦しめた。
結婚しているとか子供がいるとかどうでも良い。真夏ちゃんを手に入れられなければ生きていけないような衝動に俺は駆られていた。

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