空を知らない君に贈る唄
ドンッ!
腹の底に響くような、乾いた爆⾳が、遠くから空気を震わせた。
⼀瞬遅れて、地上の空気がわずかに揺れる。
――開始の合図だ。
先程まで笑い声に包まれていたその場が、嘘のように静まり返る。
ふざけて⾛り回っていた美織と時川が、同時に動きを⽌めた。
⼆⼈の視線が、⾳のした⽅向へ鋭く向けられる。
さっきまでの軽さは、もうどこにもない。
数秒の沈黙の後、⼆⼈はゆっくりとこちらを振り返った。
美織は、いつものようにニッと笑う。